地域再生ファンドの支援を仰ぐことで、債権カットと同時に新規資金調達を果たした再生事例
事業再生アドバイザリープロジェクト概要
- 創業者が建設業より業容を拡大し、積極的に不動産を取得するとともに、新規事業としてホテル業や食品製造業などにも進出し、地元では有数のコングロマリットに成長。創業者の死去に伴い、後を継いだ2代目社長が堅実経営を行い、赤字事業からは撤退し、主力の建設業及びホテル事業は安定的に利益を計上。
- しかしながら、創業者が事業拡大に際し調達した借入金の利払い及び返済に苦慮。
クライアント概要
業種 | 建設及びホテル |
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売上高 | 40億円 |
地域 | 中国地方 |
クライアントが直面していた経営上の問題
- 建設業及びホテル事業の収益は堅調にも関わらず、創業者時代に生じた過剰負債により、更なる業績改善に必要な設備投資やリニューアル投資を実施出来ない状態にあった。
- メインバンクを中心に、金融支援の検討は行われていたものの、債権者に系統金融機関や公的機関も含まれていた為、調整に苦慮。
- また、担保不動産が多く、グループ間の債務保証が錯綜していたこともあり、グループの正確な財務状態の把握と具体的な金融支援スキームの策定が難航。
課題解決に向けた取り組み
- 財務デューデリジェンスにより担保及びグループ間の債務保証を整理。
- 財務デューデリジェンスの結果に基づき、系統金融機関や公的機関にも配慮した金融支援を盛り込んだ再生計画を策定。
プロジェクトゴール
- 中小企業再生支援協議会の関与の基で、全債権者が再生計画に同意し、第2会社方式により多額の債務免除を受け、過剰負債が解消し、財務体質が改善。
- 地域再生ファンドより出資及び融資により資金調達を行い、設備投資及びリニューアル投資を実施。
- 地域再生ファンド及びメインバンクが役員及び人員を派遣したことにより、ガバナンス及び管理体制も強化。